増改修住宅
山梨県山梨市O邸 (2010年竣工)
和風母屋(1990年築 延212㎡)の新築から20年後の増改修です。
15年後には隣地のぶどう園敷地を購入。
週末はハードな仕事から解放され趣味に浸り、
ぶどう園をバラ園に変えました。
そこに洋風の離れ、ゲストハウス(2005延86㎡)を建て、
お茶を飲みながら客人とバラ談義に花を咲かせます。
20年後、お母堂の生活ゾーンが2階から1階に移りました。
そのため手狭になった母屋の接客スペースやリビングダイニングゾーンの拡大を、
既存の改修+増築(2010既存212+56㎡=268㎡)で対応します。
増改修部分は母屋と離れの間に当たります。
そこで設定された条件は
① 増築部東面はバラ園であるので、洋風離れと調和する外観。
② 現状母屋の外形、スカイラインを崩さない。(特に南側、門からの景観)
③インテリアは、離れの構成要素である天井の開放感、アイランドキッチン、ベンガラ塗装の落ち着き、を活かす。
果たしてうまくいったのか以下にご覧ください。
尚、山梨O邸では都合三度、設計監理に関わらせていただき、
その20年間を振り返る機会でもありました。
[居間]
既存カーポート部の天井をはがし構造体を現しそのままベンガラ塗装を施しました。
[庭からの眺め]
右に2005年のゲストハウス、左手が今回増改修部分。
[キッチン]
ダイニング増築部西面を見る。
正面白壁部は母屋東側の外壁でした。
ガラス戸の奥は既存改修後の和室。
右手増築部、左手ゲストハウスより、バラ園を望む。
[居間とキッチン]
増築部ベンガラ塗装は赤。ゲストハウスの黒と異なり建設時期の違いを表す。
南面母屋。スカイラインはそのまま。右下屋白壁部が増築。
東面の母屋、瓦屋根部が既存、金属屋根部が増築。
左の南下屋勾配は既存にあわせたが
こちらの東面は離れの開放度を意識、水平に近い。
白の窓廻りが増築部。
軒先が左手奥の母屋から伸びているが、
増築前は袖壁の見える玄関前で止まっていました。
[軒裏]
母屋から伸びた軒の裏を見上げた写真、
左のべんがら塗装部が増築、
右側の軒裏は30年の年月を感じさせます。
手前は2005年のゲストハウス、奥の増築部とテラスでつながります。