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日本の美を伝えたい_鎌倉設計工房の仕事 399

「四神相応の地に建てる」

 

左手、赤い壁の手前が玄関入り口になります。

前回の画像はこの正面右端から撮影しています。

両方合わせると空間の全体像が掴めます。

 

2階の外壁材はガルバリュウムの小波板。

よく見ると、窓の上だけ1階外壁の「黒べんがら大和張り」

になっています。

 

窓の上の、しかも屋根の出が大きいので陰になるし

少なくともこの写真では見えないし

こんなところを大和張りにしなくとも

と思うような上にです。

 

陰影があるということは壁と屋根の境目がぼやけることです。

影の奥はどうなっているの?と創造力を働かせ、広がりを感じたり

窓を目とすると瞼のように見えたりするわけです。

 

ここのデザインいかんによって、

建物がペットのように人になじんできます

フィンランドの建築家アルバーアアルトが設計した

フランスのルイ・カレ邸をご覧になったことがあるでしょうか?

片流れのシャープな屋根が上ってゆき最頂部の東側壁下にある

窓上のデザインがこの瞼です。

ウインクしているような優しい目、

人の顔のように見えます。