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日本の美を伝えたい_鎌倉設計工房の仕事 240
「柏の黒紫べんがら」
和室床の間を背にして
玄関側を見ています。
改修前、障子はこの様な大阪格子ではなく
縦繁の雪見障子でした。
縦繁とはブログ237の書院の障子です。
雪見とは障子の下半分が上に持ち上げられ、
外が見える、雪が深々と降る様子を温かい室内から楽しむ
風流な名前がついています。
外が見える点ではご覧のように大阪格子も共通しています。
ただ4段ある障子部分は取り外すことができ
風の通る、夏の建具になる点が異なります。
大阪格子はオーナー調達の古建具ですが
寸法はほぼ調整なしで関東間寸法の柱間2間に入れています。
建具の名前に「大阪」が付き
実際大阪でよく使われていたことも名前の由来ですが
柱間寸法の異なる関西ではなく
関東の商家で使われていたものと思います。