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厚木の家-No18
最後の画像となりますが
前回画像の突き当たりの子扉に
注目しました。
これは大型の郵便や
宅配品のための扉。
スイスのオーストリアに近い
グアルダの
木造古民家を訪ねると
上半分だけ開く入り口ドアを見かけますが
これは全部あけると放牧の羊が
中に入ってきてしまうためとのこと。
なにか共通した物語がここにはあります。
そういえば厚木の家は全体としても
物語のある家です。
それに一役買っているのが
室内に塗られた、べんがら。
べんがらを使う家は多いのですが
理由としては内部がすべて白い室内とは異なり
物語が生まれやすい部分にあると思います。
白と黒や赤との対比によって、
強調するところと弱い部分とが
いわば 層の重なり、
次元の点在、レイヤーの重なり、
に近い状況を生み出すせいか
狭い空間にさえ奥行きが出てきます。
何かちょっと難しい表現になってしまいましたが
近ずくと木の木目が浮き出ていたり、
磨けばつやが出るし、べんがらは
個々の建築主の居心地の良い
空間の表現とつながって、
まだまだ魅力は増えてゆきそうです。