ブログ
日本の美をつたえたいー鎌倉設計工房の仕事 100
「成田の濃紫べんがら」
まずはアプローチから。
現地は千葉県の特色でもある低い山々に囲まれた 谷戸の景観が広がる地域である。
建物の外観をイメージする際、 その地域に昔から建っている建物の 形に注目する。 その土地の気候、風土に対して先人が 試行錯誤を繰り返してきた結果であるからだ。
(もっとも最近はどんな形でも、 技術でねじ伏せてしまえるが。)
千葉には茅葺の古民家がおおい。
そして屋根の形は寄棟(よせむね)と言われる、 東西南北に雨が流れる形だ。
しかしこの形だと光の取り込み方が 難しい。
そこで入母屋という形が浮かび上がる。
付近のなだらかな山の稜線に合わせ 屋根を小山のように膨らませ、 光を妻側(屋根の長手の両端部) から取り入れる。
屋根の全貌は次回に。 だが、屋根のボリュームに注目してほしい。