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日本の美をつたえたい―鎌倉設計工房の仕事 110
「成田の濃紫べんがら」
玄関の格子戸をあけ、中に入る。
奥の庭まで土間は続く。
左側はガレージ、右は居間と茶の間
が広がる。
ガレージと土間とは格子戸でつながる。
他の部屋同様に格子戸をすべて開ければ
家全体が見渡せ、大きなワンルームの広がりを持つ。
上部屋根はべんがらで陰影を作り、
はっきりとその存在を見せず奥ゆかしさを出す。
床は小粒砂利の洗い出しで
緑がかった沓脱石に色を合わせる。
それにしてもいい石が見つかったなぁ
上は平らで側面は襞のある野面。
以前長野県諏訪の商家の基礎石を沓脱石として
紹介した。
今回はちょうどいい石があると
グリーンクラフトの高橋さんが運んできた。
場所は定かでないが石のルーツは四国だそうだ。