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日本の美をつたえたい―鎌倉設計工房の仕事 112
「成田の濃紫べんがら」
少し角度を振って左手奥のサンルームを眺めている。
サンルームの中を横切り、奥へと回り込むと、
ふたたびガレージに戻る回遊性を持たせている。
サンルームの床は縁台のように浮いているが
設計段階では小壁で床下が隠れていた。
縁台の周囲に回されている木は土台で
隅部のおさまりがきれいだったため、見せる事にした。
そのため縁の下ができ、ベンチのような床といった具合だ。
もともと当初の設計で、サンルームは閉じていて座敷であった。
客間の想定であったが玄関土間がそのまま奥へと続く
現在のあり方のほうが、豊かな空間となり良かったと思う。
床にレールが埋め込まれているのにお気づきだろうか?
客間としても依然使えるよう、玄関ホールとは格子戸で
仕切られる。