ブログ
日本の美を伝えたい―鎌倉設計工房の仕事 141
「三浦の濃紫べんがら」
さて玄関格子戸をあけて広がる空間です。
以前壁のあったところは右に立つ柱までで
そこから左は増築し庭に続けています。
増築部は、大梁に垂木を乗せ
昔の縁側のように屋根裏を見せてべんがらを塗っています。
べんがらを塗ると木材の色違いが統一される、防腐、防虫作用がある、古色が生まれ
色に深みが出る、磨くと艶が出て木目が浮き上がる、そして独特の陰影を醸し出す、
などの特色があります。
リフォームにあたって右手の柱は当初から残すつもりでした。
理由は玄関格子戸をあけても、まだ居間に完全に入っていない、
ここはまだ廊下部分、いわば結界として象徴の意味を持たせています。